妖魔の哄笑(春陽文庫)

発行:1995年4月10日

著者:甲賀三郎

定価:680円

ページ数:前説3ページ+412ページ+講説6ページ

収録作は長篇「妖魔の哄笑」。
初出は「大阪時事新報」昭和六年九月二十九日〜翌七年三月二十六日

以下に長篇「妖魔の哄笑」の章題を書いておく。
四本指の男/乱闘/逆襲/釈放/素人探偵/湯浴みする女/恐ろしい忘れ物/黒眼鏡の女/シガレット・ケース/死美人/水松警部の話/掃除人夫/係蹄[わな]/深夜の恐怖/女秘書/狩田弁護士/野崎の秘密/真犯人

巻頭及び巻末に山前譲の『前説』と『講説』を収録していて、甲賀についてなどを知ることが出来る。

この小説に対する私の感想はこちらを参照。つけ加えて言うと、よく言えば変幻複雑なプロットに優れた探偵小説で謎とサスペンスが圧倒的に抜群であり、悪く言えば、あまりに贅沢な変幻過ぎる筋が逆に災いして各シーンの印象が薄くなってしまう感もある。